布施工業
オフィシャルブログ

日別アーカイブ: 2025年8月25日

布施工業の基礎講座

皆さんこんにちは

布施工業の更新担当の中西です

 

さて今回は

~不同沈下・雨・寒さに負けない!~

基礎トラブルの多くは、地盤・水・温度が原因。設計段階からリスクを見える化し、現場で先手を打つことが何よりの保険です。ここでは、地盤改良の選び方/雨天・寒中対策/擁壁・排水まで、今日から使える実務ノウハウを共有します。📘🔥


1|地盤調査→改良の選び方(超要約)🧭

  • 表層改良:軟弱層が浅い(〜2m程度)→土に固化材混合。平屋・軽量建物向き。

  • 柱状改良:軟弱層が厚い→地中に円柱状の改良体を造成し、支持層へ荷重伝達

  • 鋼管杭:地下水位が高い・支持層が深い→品質の均一性と即効性

判断軸:支持層深さ×建物荷重×周辺条件(井戸・地下埋設)。調査データを構造計算者と一体で評価。🧠


2|雨・地下水・排水計画 ☔️💧

  • 根切り前に排水計画(集排水溝・サンプ・ポンプ)。降雨時はシート+仮土留めで崩壊防止。

  • 捨てコンの役割基準面の確定と防汚。泥土への鉄筋直置きはNG。

  • 外周排水:暗渠管+砕石包み+透水シートで基礎外周を乾かす設計

  • 雨上がり再開判定踏み抜き・わだちが出る含水なら再転圧


3|寒中・暑中コンクリート対策 ❄️🌞

  • 寒中:コンクリ温度確保、保温・防風、初期凍害回避。脱型強度は数値で判断

  • 暑中:打設時間の前倒し、直射回避・散水養生、打継ぎ時間の短縮。

  • 共通:受入時のスランプ・空気量・温度打込み完了時刻を記録。


4|擁壁・土留めと隣地配慮 🧱🤝

  • 既存擁壁の健全度(クラック・天端・排水孔)を事前点検。

  • 掘削は段階施工+仮土留はらみを抑制。

  • 振動・騒音は事前周知計測で見える化。搬入ルートは安全最優先


5|“よくある”不具合とその場でできる処置 🛠️

  • ジャンカ:浅いものは樹脂モルタル充填、深い場合は構造判断→はつり+再打設

  • レイタンス:打継ぎ前にはつり・高圧洗浄・プライマー

  • ヘアクラック:温湿度管理+表面含浸材で抑制。構造クラックは原因特定が先


6|基礎×断熱×床下環境の設計 🌡️

  • 基礎断熱(内/外)と床断熱気流止めを図面化。

  • **基礎パッキン(ロング)**で換気を均一化。

  • 床下点検口近くに湿度計設置→季節ごとの写真&数値記録で予防保全。


7|“見積り赤ペン”チェック ✅🖊️

  • 地盤改良:工法・本数/径・改良長・保証の範囲

  • コンクリート:呼び強度・配合・打設回数・ポンプ台数

  • 鉄筋:径・ピッチ・定着長・スペーサー種

  • 養生・天候:寒中/暑中の追加対応、雨天順延の扱い

  • 記録:試験体・写真台帳・是正報告書の提出有無


8|現場で使える“日次ミニルール” 📋

  • 朝礼で「今日の危険3つ」を写真で共有

  • レベル・直角・かぶり当日中に記録→夕方カンファでクローズ

  • 雨予報は退避ライン時間を決定(型枠・鉄筋の防水シート常備)


まとめ&お声がけ 🤝

不同沈下を防ぐ鍵は、地盤×水×温度の先手管理。改良工法の選定から雨・寒さ対策、擁壁・排水まで、設計と現場を一本の線でつなぎます。